こんな疑問を解決します!
入所してから人事評価で「優秀」を取り続けている公務員9年目のよしとが、年功序列について解説します!
結論、今の年功序列は撤廃すべきだと思います!
入所してから思っていますが、幹部だからといって必ずしも「仕事ができる優秀な上司」だとは限りません
就業時間中にパズドラするおじさん、昼休みが終わっているのに昼寝しているおじさん、こんなんで給料800万もらえるのかよ!とツッコミたくなるときもあります
この記事では年功序列とは?公務員の年功序列のメリット・デメリットを述べます
年功序列とは
年功序列とは、日本をはじめとする一部の国や企業で採用されている人事制度です
年功序列の特徴は、組織に所属する勤続年数に応じて昇給や昇進することで給料が上がり、職員が長期に渡って同じ役所で働きやすいような長期雇用を前提した制度となっています
総合人事コンサルティング会社のフォー・ノーツが2022年に実施した「年功序列をはじめとする人事評価制度に関する意識調査」によると自身の勤める会社が「年功序列である」「やや年功序列である」と回答した人は7割以上だったとあります
まだ日本企業は年功序列が根強い中で、公務員は特に年功序列が顕著に残っていると感じます
公務員は年功序列だから、最初は給料低いけどこれからぐーんと上がるでしょー!
とよく言われるのも事実です。実際合っている認識だと思います
つまり、年功序列に隠されている組織の本音は、「うちの職場で長く勤めてくれれば、給料・役職も自動的に上げるから簡単に辞職するとか言わないでね~」ぐらいのメッセージがあると読み取れます
ちょっとこわいですね・・・
年功序列のデメリット・メリット
年功序列には長く勤めれば、自動的にそれなりの給料がもらえるとうメリット以外にも、デメリットがありますので順に説明してきます
デメリット
主なデメリットは以下です
- 若手職員のモチベーション低下
- 人材の流出
- 組織が弱くなる
①若手職員のモチベーション低下
若手職員は年功序列に対して、良い印象を持っていない人が多いです
- 仕事しない窓際課長が高給取り
- 若手のうちは給料が低い
勤務時間中も携帯をいじっていたり、仕事をしない窓際課長が年収750万程度をもらっているという事実があります
それを知ってしまうと、若手職員はモチベーションが下がってしまいますよね
さらに仕事は上司から降ってきて、スケジュール管理や予算管理をするのは課長ではなく、若手職員なので、業務量も圧倒的に違います
他にも同僚や部下とは、「なんであの窓際課長おれらより給料もらっているのに、仕事しないでパズドラしてんだよ」「課長なんだからそれぐらいして欲しいよね」と上司に対する愚痴はたくさん出てきます
このように上司ガチャを外した若手職員はモチベーションが下がるのは必然と言えます
②人材の流出
若手職員のモチベーション低下は人材の流出に繋がります
実際に優秀な同僚が何人も辞めていくのも目の当たりにしています
同僚のA氏は、
- 物事の理解も早い
- 人の話も聞くのがうまく
- ユーモアもある
出世するだろうなと思っていましたが、先日辞めてしまいました
給料も低いし、この組織にもういたくない。転職活動をしていて、転職先が決まった
話を聞いたときはショックもありましたが、「おめでとうございます」しか言えませんでした
内心この職場から脱出できたA氏に対して羨ましい気持ちもありました
しっかり転職活動し、ライフプランを立てて結果を出すというところからも、優秀さが伺えます
②組織が弱くなる
モチベーション低下や人材流出してしまうことで組織力は弱くなります
他にも年功序列による組織力の低下に繋がる事例をご紹介します
- 優秀な若手職員が大幅な出世がしづらい構造
- 幹部だからといって必ずしも優秀な人材ではない
- ベテラン職員が幹部
上記が我が職場の実態であり、優秀な若手職員の昇進は、同期と比べて少し早いぐらいです。
係長の経験年数2年ぐらいで課長になることはありえません(通常係長経験10年程度で課長に出世)
そのため、マネジメント能力がある優秀な若手職員もいますので、このような人がポンコツ課長を追い越して課長になることが組織力の強化に繋がると思います
現実、今の人事制度だと不可能ですが・・・
また、あまりにも上司として適正がない幹部は、部下が配置されずに一人課長になることもありますが、ポンコツ課長にも部下が配置されることもあります
そこに配置された部下は大変です
- 今まで課長がやっていた仕事がまわされる
- 課長が動かないため、部下が調整する
- 他課の課長も課長に連絡せず、部下に連絡するようになる
部下の仕事量が増えてしまい、優秀な職員がメンタルを崩すこともみてきました
このような構図は組織にとってマイナスとなり、組織力の低下に繋がります
メリット
年功序列の主なメリットは以下だと思います
- 給料が次第に上がる
- 安定と安心感
- 離職率が低くなる
長く勤めれば人事評価によって、多少は出世スピードは変わりますが、自動的に給料が上がっていきます
給料が上がっていくことにより、自分のライフプランに合う形で貯金できます。また、家族がいれば子どもの教育資金等も貯めやすいので、安心感に繋がります
業務多忙な部署でなければ、プライベートと業務の時間をバランス良く確保でき、ワークライフバランスの実現もできると思います
公務員の離職率は低いと言われています
それはある程度の年数を経験していれば、それなりの給料(40代で750万程度)がもらえるため、公務員としての誇りが高い人だけでなく、向上心がないポンコツ課長のような人も居座る傾向があると考えられます
希望ある未来?
逆に今までの年功序列制度が続くなら、若手職員も希望があるかもしれません
- 給料は低いけど満足している
- 仕事にやりがいを感じている
- 次第に給料が上がっていくことが嬉しい
このように思っている若手職員もいます。公務員として、公共事業に携わり地域住民の方のために働くことにやりがいを感じながら、仕事ができるという面もあります(自分も公務員の採用面接時はこんなこと言いました・・)
今になって、今の職場に給料面にも満足していませんし、やりがいの部分がほぼ感じられていません
ほぼデスクワークでどうでもいい資料作成ですし、尊敬できる上司もいないため、こうして転職活動をしています
年功序列の崩壊?
自分の職場は40代後半の層が最も多く、若手職員が少なく、組織全体の年齢層が上がっています
年功序列のため年齢層が上がるほどに人件費がかかってきます。弊所も早期退職も促していますが、大抵60で辞めて退職金を満額もらう人が多いというのが現状です。これからさらに早期退職にインセンティブがされていくように思います
また、急速なIT技術の発達により、ベテラン職員の経験も活きる場面が昔よりも少なくなっている現状です。現在、職場でも情報に溢れており、昔の資料もデータとして保存されているものが多いです
そのため、上司に聞かなくても資料をPCで探し、事前に過去の事例を確認しておくだけで上司に相談ではなく、「過去の〇〇でこのようにしていたので、同じように◯◯します」と報告で終わることも多くなりました
上司の経験も役立つことはありますが、古い記憶が曖昧な部分や不確かな情報を発信することがあるので、デジタル世代の若手職員の方が資料に基づき正確な情報を持っている場合もあります
このように急速なデジタル化によって、業務内容が変化し、「ベテラン職員ほど活躍できる」という状況ではなくなってきています
既に経団連会長とトヨタ自動車社長等の大手民間企業では、「終身雇用制度の維持は困難」と表明しています。
公務員も今のような完全年功序列では、組織としての存続が危うく改革が求められている時代にあると言えます
まとめ:年功序列は現代に合っていない!
年功序列のメリット・デメリットをまとめます
- 給料が次第に上がる
- 安定と安心感
- 離職率が低くなる
- 若手職員のモチベーション低下
- 人材の流出
- 組織が弱くなる
また、年功序列制度は古い制度であり、IT技術が急速に発達している現代にそぐわない制度になっていることがわかりました
今の制度が永遠に続くと思わず、自分自身のスキルアップや市場価値を高めていく方法を模索しながら、行動に移していくことが重要だと感じます
最後までお読みいただきありがとうございました!
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